深く静かなネイビーの外壁に対し、温かみのあるベージュの石肌と木目の縦格子を添える。
寒色と暖色のコントラストが、都会的でありながらどこか懐かしい、洗練された「邸宅の顔」を創り出します。
アプローチには、自然な風合いの乱形石と整然としたタイル階段を組み合わせ、足元から訪れる人を奥へと誘うストーリーのある動線を設計しました。
機能門柱ではなく、独立した壁を立てることで生まれる「奥行き」が、空間にクラス感を与えます。
夜になると、このエントランスは別の顔を見せます。
計算されたアッパーライトが門袖の石肌を照らし出し、フットライトが階段のステップを優しく浮かび上がらせる。
「ただいま」の瞬間に心が解き放たれるような、温かな光の演出。
防犯性という機能を満たしながら、夜の景観そのものをアートへと昇華させる照明計画です。