街並みに対して静かに、しかし力強く主張する「石」と「線」のファサード。
賃貸併用住宅という特性上、複数の動線やインフラ設備が混在するエントランスを、一枚の絵画のように整えました。
視線をコントロールする水平ラインのルーバーと、足元を引き締める大判タイルのスロープ。
機能性を極限まで高めつつ、住まう人と訪れる人に「誇り」を感じさせる、品格ある境界線をデザインしています。
アプローチには、空間のアイキャッチとなる石調のベンチを配置。
単なる通行の場に「留まる」という機能を持たせることで、エントランスを豊かな「庭」へと昇華させました。
また、水道メーターやゴミストッカーといった生活感の出る要素は、植栽や壁の配置によって巧みに視界からオフセット。
物理的な制約をデザインの工夫で解決し、ノイズレスで美しい景観を実現しています。