邸宅の顔となるのは、一枚の絵画のように構成されたアプローチ空間。
杉板の質感を模した白いタイルウォールをキャンバスに、マットブラックのフレームラインを大胆に配置。
その無機質な美しさに、温かみのあるウッド素材とリズミカルな縦格子(ルーバー)を重ね合わせることで、深みのある「素材のアンサンブル」を奏でています。
単に敷地を囲うのではなく、訪れる人の視線を奥へと誘い、期待感を高めるための「迎賓のゲート」としてデザインしました。
道路と敷地の高低差を解消する階段には、蹴込み(けこみ)を深く取ったフロートデザインを採用し、浮遊感を演出。
視線を適度に遮るブラックの縦格子は、閉鎖的になりがちな塀のデザインに「抜け」と「風の通り道」をもたらします。
ポストやインターホンなどの機能要素はミニマルな筐体に集約し、生活感を徹底して排除。
細部までノイズレスに整えることで、邸宅の品格を底上げする美しいファサードが完成しました。