時を重ねた空間の再構築。
石と砂利が織りなすモダン・アプローチ
【ご相談内容】
長年住み継がれてきたアプローチの経年変化により、ファサード全体の印象が沈んで見えるとのお悩み。「全てを新しく作り変えるのではなく、今の雰囲気を残しながら洗練された空間にアップデートしたい」という、リノベーションのご相談でした。
【解決策】
既存のコンクリートが持つ時間の重みを活かしつつ、視線の集まるフォーカルポイント(焦点)のみを再編集する「部分リノベーション」をご提案。
無機質な床面の一部に、有機的な「飛び石」と表情豊かな「化粧砂利」をインストール。新旧の素材が対比し合うことで、単なる補修では生まれない、奥行きのあるモダンなアプローチへと昇華させました。
施工ギャラリー
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工事の要点
全面解体というスクラップ&ビルドの手法ではなく、既存の良さを活かす「編集的」なアプローチを採用。動線となる主要部分のみに手を加えることで、コストパフォーマンスを高めながら、空間の質を劇的に変える賢い選択です。
フラットな土間空間に、質感の異なる「自然石」と「化粧砂利」を配置し、視覚的なリズム(抑揚)を創出。この異素材の組み合わせがアクセントとなり、単調だったアプローチに邸宅らしい品格と奥行きを与えています。
新設部分だけが浮かないよう、砂利の色味や石の配置を綿密に計算。新しい素材の鮮やかさが既存部分の古さを「経年の味わい(パティーナ)」として引き立て、新旧が美しく溶け合うようデザインしました。
エクステリアプランナー
この度はリノベーションのご用命、誠にありがとうございました。
「全てを新しくする」ことだけが正解ではありません。今あるコンクリートの質感をベースに、石と砂利という新しい要素を加えることで、新築時には出せない深みのある空間になったと自負しております。生まれ変わったアプローチを、ぜひ長く愛していただければ幸いです。




